今日こそ絶対に自殺します。




勉強が全然ダメだった私は、仕方なく地元の小企業に就職した。



全然構ってくれなくなったお母さんが学費を出してくれるなんて全く思えなかったのだ。



仕事中でも私はずっと笑顔を保ち続けた。



ずっと笑顔でいるせいか、私のあだ名はいつの間にか『ロボット』になった。



ずっと笑顔のまま、かつ言われたことしかやらない。


―――まさにロボット。




ひどく悪口を言われたわけではなかったけど私は周りから軽蔑された。


「この子、ちょっとおかしいんじゃない?」


そういう目で、周りからは見られた。




それに気づいた私は思ったのだ。



これじゃ、全然だめだって。






私はそれからたくさんの本を読んだ。



「幸せを掴める本」

「他人とうまくつきあえるようになる本」

「人生が楽しくなる本」


たくさんの本を買っては読んでそして、全て実行した。




だけど、どれもこれも続かなくて、
結局人間が怖いがために自分自身を作り上げてることにすぎなかった。





それから20歳になったと同時に私は仕事を辞めた。


そして、長年住んでいた家を出た。


あまり多くない貯金でぼろアパートを借りてそこに引きこもった。



もう誰にも会わないようにした。



人に会わなければ自分を作らずに済む。


そう、思った。






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