今日こそ絶対に自殺します。





「まああの2人は置いといて、俺も自己紹介しておこう」



海パン男は私の前に仁王立ちをした。



「俺は兄貴!元ボクサーだ!!
今はいろんな格闘技をやっている!!
部屋は303号室!
ーーー今度一緒にプロレスやろう!」




え、プロレスっ!?



「チャンぴかはプロレス好きか?」




え、好きかと聞かれても…まず見たこともやったこともないんだけどなぁ……


それに怖いし―――…



「うーん、好きでは…ないですかねぇ…」


「よし、じゃあ好きになろう!」


「えぇ!?!?」



兄貴さんは目の前で構えを作り始める。


え、ちょっと!!…今!?




「兄貴ダメだー!!
チャンぴかにはダメだぁー!!」



パシッパシッとムチ打ちされながらもパピヨンが叫んできた。



「そんなこと言うなよパピヨン!
殺すようなことはしねーよ!!
ほんのバックドロップぐらいさ」


兄貴さんは構えをやめない。



ーーーいや、バッグドロップって結構死ねる域だよ!?


しかも何?椅子に縛り付けられたまま!?


確実に死ぬよそれ!
(まあ死ねることは嬉しいけど!)




「よし、行くぞチャンぴか」


「えぇ!?」





兄貴さんが私のことをグッと見つめた。


ーーーと、その時だった。




「ーーーあ、あのぉ…!!」



ふと、兄貴さんのでっかい図体の後ろからちんまりとした顔がひょこっと覗いてきた。



「…取り込み中申し訳ないのですが、私もそろそろ自己紹介してもよろしいですか!?」



そのツインテールの女の子はぱっちりとした瞳をうるうるさせている。






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