今日こそ絶対に自殺します。





そういえば今まで聞いてみたところ、どうやら住人の名前にはそれぞれ由来があるように思える。



ニオさんは鬼みたいだから。


豆腐ちゃんは10歳の腐女子だから。


兄貴さんは…よく分かんないけど…



ーーーウツボにもあるのかな、そういうの。




「あ、あの」


「はい…なんですか…?」


「あの、ウツボくんにも名前の由来とかあったりするの…?」



ウツボはニコっと笑った。



「もちろん…ありますよ…」



ーーーやっぱり!!!!!



「僕、鬱病なんです………」



へ?う、鬱…??



「それで『鬱坊や』→『ウツボウヤ』→『ウツボ』になりました……」





お、おおおおおおおう!!


なんかそれっぽい!!





「僕たちの名前は全部……パピヨンさんが考えてるんですよ……」



「え、そうなの…?」


「はい。パピヨンさんはすごくネームセンスあるんです……」




いやねーだろ!!!




「俺の名前もパピヨンが考えてくれたんだぜ?」


兄貴が嬉しそうな顔をして口を開いた。



「いやっ!違う!!」


またもやパピヨンが叫んでくる。



「兄貴は俺がどんなに違う名前考えても『兄貴』以外にはまったく反応してくんねーんだ!」





兄貴以外には反応なし、か……


極度な鈍感海パン野郎ってわけか。




「……あの、海パンさん…?」


「………」


「…タロウさん?」


「………」


「……兄上さん?」


「………」


「……兄貴「おうなんだ呼んだかぁ!?!?」」




うぉ!!まじだ!!!!


むしろ兄貴には反応よすぎる!!!





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