今日こそ絶対に自殺します。
しかし、小学3年生のある日。
私はいつもの公園で奇跡的な出会いを果たしたのだった―――
その日も私はおばさんから暴力をふられ、1人公園で足をブラブラさせていた。
もう涙なんて出てこなかった。
殴られ慣れたのか、自分の涙が枯れ切ってしまったのか、
その理由は分からないけど私の目はもう完全に乾ききっていた。
家に帰るの嫌だなぁ……
そんなことを思っているときだった―――
「―――ん?」
ふと、遠くの方に捨てられた一冊の本を私は発見した。
ブランコから降りて恐る恐る近づいてみると、どうやらそれは一冊の漫画。
拾い上げてみると、題名は『今宵の相手は俺様』。
なんだろう…これ……
今まで漫画を読んだことがなかった私はゆっくりと最初のページから読み進めていった。
―――それは女の人に拒絶反応を起こしてしまうある一人の男の人の物語。
ずっと母親から暴力を受け続けた主人公はトラウマで女の人が苦手になってしまった。
そこで恋をしてしまったのが同じ大学に通っていた一個上の先輩だ。
―――男だ。
「えぇぇぇぇ!!!
男!?!?!?」
恋愛は男と女!
そう思っていた私はその男同士の恋愛にものすごーく驚いた。
え、なぜ!なぜにぃぃぃ!?
むしろその事実が私の好奇心をくすぐってどんどんページをめくらせた。
「えぇぇぇぇ!!えぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
もうただ度胆を抜かれるばかり。
物語に描かれているあーいうことやそーいうこと。
この頃の私には刺激が強すぎた……
(今は全然ものたりない)