今日こそ絶対に自殺します。
豆腐ちゃんが行ったことを確認すると、私は急いでアパートの裏側に向かった。
辺りをキョロキョロしてみるが、今のところ邪魔者はなし。
「よし、今のうちに実行」
私は持っていた縄を木の枝に縛り付けると台替りになるものを足元に置き、即座にその上に乗った。
そして、縄を自分の首にはめる。
「………」
なんだー
豆腐ちゃんを振り切っちゃえば、自殺なんて簡単なことだったじゃんかー。
地味に悔しいよ、うんー。
ーーーま、気を取り直して…
「…死ぬぞ」
私は目を瞑って、台から足を踏み降ろそうとした。
―――と、次の瞬間。
「グァー…ヒュゥー…」
ビクッ!
ふと、すぐ近くからいびき声が聞こえてきた。
なんだよこんなときに!
私は声が聞こえる方を向いた。
するとそこにはーーー
「げっ!」
地べたの上で大の字に寝ているやつ(パピヨン)が―――
「…………」
こやつ、本当に神出鬼没。