今日こそ絶対に自殺します。





「『愛』ってなに?とかみんなよく言うけどさ―――」



ふとパピヨンが立ち上がった。




「自分にとってそれが『愛』ならば、きっと何でもいいんだ―――」



―――ドキッ



一瞬だけ、鼓動が大きくなった。






「重要なのは、それを自分の『愛』として大事にしていくことだと思う。
豆腐は立派な『愛』を見つけたよ…」



あれ?

あれあれあれ?


おかしい。絶対おかしい。


なんで私こんなに―――


―――泣きそうになってるんだ…?








「……なーんつってぇ!!!」


「えっ?」



私が泣きそうになったところでパピヨンは急にいつも通りのおちゃらけテンションに切り替わった。



「愛もなにも楽しけりゃなんだっていいんだーい!!ひゃっほーーう!!!」




あ……


危ねえ危ねえ!!!


危うくこいつの言葉で泣くところだった!


そうだよね!

こいつはこーゆーやつだったんだよね!!


めちゃくちゃ損するところだったー!




「…ところで」


「はい?」


「自殺するんじゃないの?チャンぴか」


「えっ」


「だってほらー」


パピヨンはニコニコしながら木にぶら下がった縄を指さした。



「…あ」



みられてたかーーー。





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