今日こそ絶対に自殺します。




「チャンぴかさん」


「なに?」


豆腐ちゃんはにっこりと笑う。


「チャンぴかさんってすごく優しいんですね」


「え!?」


わ、私が優しいだと!?!?


10歳の女の子の前でひたすら自殺のことしか考えてた私が優しいだと!?!?




「優しいなんて…ありえないと思うけど」


「十分ありえますっ!たった今そうだったじゃないですか!!」



豆腐ちゃんは手に持ったBL漫画を見つめると続けた。



「私、ここに来る前は本当に苦しくて毎日毎日死にたいって思ってたんです。
だけど、ここに来てからたくさんの優しさと大好きなBLに囲まれて、私本当に今幸せなんです。
ーーーチャンぴかさんも、その優しさの一つです。
チャンぴかさんはちゃんと優しいので安心して下さい!!!」



「豆腐ちゃん…」



優しいなんて言葉、生まれて初めて言われたかもしれない。


今まで自分のことしか考えてこなかった人間だから、そう言われると余計に嬉しい。



なんだか泣きそうになってくるよ…もう…



「あ…」


ふと豆腐ちゃんが顔を上げた。


「分かりました!!」


「え?何が?」


「チャンぴかさんの名前の由来です!」


「えぇ!!」



私の名前の由来!?





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