今日こそ絶対に自殺します。
「お兄ちゃんお腹すいたー」
「はいはい、ちょっと待って」
「お兄ちゃん、おしっこ漏らしちゃった」
「えー!」
「お兄ちゃん!瑠璃ちゃんが怪我した!」
「え!あ、ちょっと、うーん!!!」
僕は次男や長女とはかなり年の差があった。
次男は7歳離れの9歳。
長女は10歳離れの6歳だ。
だからもちろん、家族の面倒は全部僕が見るしかない。
「ーーーほんとにいいの?」
「はい、こうするしかないんです」
僕は高校進学を諦めて、働く道を選んだ。
これでも僕は結構成績が良い方で、先生には期待されていた方だったけどーーー
「学費を払える余裕がないんですーーー」
母さんが引きこもりになって稼ぎが全くない今、僕が稼ぐしかなくなってしまったのだ。
高校進学を諦めて、今僕が働いているバイト先は3つ。
早朝の新聞配達、昼間のご近所スーパー、深夜のコンビニだ。
なるべく4男、5男、3女が起きていない時間を狙って毎日働いているけど、
やっぱりお金には余裕が全然ないし、赤ん坊たちは泣き喚いてどうしようもない。
「ーーー母さん」
部屋の扉を開けると、テレビを見ている母さんがいた。
「お願いだから…昼間の間と深夜の間だけ下の3人見ててくれない…?
お腹すいた時とか泣いてる時だけでいいから!!あとは陽太(二男)と真子(長女)になるべくしつけ方教えてどうにかするから…!」
ーーーお願い、母さん。
「は、なんで?」
やだから、めんどい。
いくら頼んでも、母さんは何もしてくれなかった。