今日こそ絶対に自殺します。
「それは問題ない」
「え?」
「もうすでに保護してある」
「えぇ!?」
ど、どういうことだよ!?!?
僕は男の腕をガッシリと掴んだ。
「兄妹たちをどこにやったんですか!
僕の家族を返してください!!」
もう泣きそうな気分だった。
問題ないって何が!?
保護したってどこに!?
僕にはもう家族しかいないんだよーーー!
「太一くん」
男は体を屈めると、僕の顔をまじまじと見つめてきた。
「君の家族は本当に問題ないから安心してくれ。ーーーまずは、君自身が元気にならないとね!君が笑っていない限り、誰も家族は喜んでくれないぞ?」
泣きそうな僕の頭を、男はクシャクシャっとした。
「君はどうやら鬱病らしい」
「え、鬱病!?」
「あぁ」
ーーー鬱病…
頭が真っ白になった。
それと同時に心が沈んでいきそうな感覚になった。
ーーーあ、まずい…また…くるかも…
底へ落ちてゆく。
心の底へと落ちてゆく。
怖い、落ちたくない。
落ちてしまったら最後ーーー
ーーー僕はどう這い上がればいい…?