【完】サックスパートの日常
文化祭
本番直前ーななちゃん編
「結菜先輩、おはようございます。」
登校中、ななちゃんに話しかけられた。
「あー、ななちゃん、おはよ。って、2つ結び⁉︎やばいかわいい惚れる。」
喜んでるとななちゃんはクスリと笑った。
「先輩は2つにしないんですか?」
ちなみに今日は文化祭。
私が引退する日で最後のステージの日だ。
「んー?あのね、私不器用だから2つにできないんだ。」
そしてうちの部活は毎回本番の場ではみんな2つ結びにそろえてる。
「…そうなんですか。じゃあお母さんに頼めばよかったじゃないですか。」
「お母さんもできるかわかんない。」
「いや、お母さんならできると思いますよ。」
ななちゃんはどうしても私を2つにさせたいのかそんなことを言ってくる。
「でもね、ななちゃん!私友達にやってもらう予定だから!」
ドヤ顔をして言うとななちゃんは驚いた顔をする。
「先輩、友達いたんですね。」
「どういうことだ、オイ。普通にいるわ。」
ちょっとこの子失礼すぎません?
「そうなんですか。先輩はボッチのイメージしかなくて……」
「とりあえず、私に謝ろうか。」
ニコッと黒笑すると、ニコッと倍で返された。
何この子……怖いよ……
「とりあえず先輩、今日はよろしくお願いします。では、また。」
2年生と3年生は校舎が違うためわかれたのだった。