【完】サックスパートの日常
そして始まる
サックスパートと話してると、
「そろそろサックスも舞台上がって!」
いつまでもマイペースなうちのパートに先生に呆れ気味でそう言われる。
「みんな頑張ろうね!」
「うわー、緊張します!」
「リラックスしろって。」
「ちょっと和樹くん、歩くの遅いよ」
「お腹空きました!」
いつも元気でパートを明るくしてくれたナミちゃん
真面目だけど面白くてたくさん笑わせてくれた和樹くん
転校生で期間は短かったけどあっという間にパートに馴染みまとめてくれたななちゃん
癒し系だけど裏表があって感情豊かな舞ちゃん
みんなみんな大好きです。
『プログラムナンバー1番、ブラスバンド部演奏。ブラスバンド部の皆さんお願いします。』
そう言われ私は立ち上がる。
最初の挨拶をするために。
「こんにちは、ブラスバンド部です。私たちブラスバンド部はーー」
そして始まる。
最後のステージの文化祭が。
盛大な拍手を耳に指揮は振られた。
5 6 7 8
先生のその合図で私たちは一斉に音を出したのだった。