【完】サックスパートの日常
「ホドイってどれかな〜」
由美先輩がニヤニヤしながら探し始めました。
「純粋に楽しみましょうよ。」
呆れたようにいう和樹くん。
「あ、あいつかな、ホドイ。結菜先輩どう思います!?」
「うん、きっとあいつだ!浮気すんなばかやろー!」
「そうだそうだ!ムカつくんだよ!!彼女は1人にしろよ!」
「ほら、逃げんじゃない!こっちこいよ!」
舞ちゃんと私で一匹のベルーガに向かって叫び始めます。
まぁ、他のお客さんから痛い目で見られてたのは気にしなーい。
*・*・*
その1人のベルーガに向かって暴言を吐くこと15分、智也先輩が口を開きました。
「ホドイって結菜たちが言ってるあいつじゃなくて、あっちのでかいやつだと思うよ。」
そのとき、私と舞ちゃんは思い出した。
ホドイは、一番大きい、と書いてあったことを。
「はっ!確かに!」
「わ…あの子にめっちゃ暴言吐いちゃった……」
アワアワとする私たちになぜか智也先輩はニヤニヤとし始める。
「謝ったら?ほらほら、はやく、あの子かわいそうじゃん?罪をなすりつけられてさぁ。結菜たちサイテー。早く謝れって。頭下げてさ。」
智也先輩は最初からこれが狙いだったかのように、楽しそうに言ってきます。
「…ごめんなさい」
「ごめんなさい……」
「結菜ちゃんも舞ちゃんもバカなことしてないでちゃんと見たら?みんなかわいいよ。」
智也先輩のS攻撃から始まり、由美先輩の毒舌攻撃で終わる。
って、最初にホドイ探し始めたのあなたでしょうが!!!