【完】サックスパートの日常

サックスパートの見られ方





楽器片付け中



「みんな、もうすぐ本番だけど緊張しないでね。」



コンクールもうすぐだからそう言うと、



「先輩、そういうこと言うと緊張します!」



意外と緊張しやすい舞ちゃんが震えだした。



「あはは、私はそこまで緊張しないタイプなので。」



うん、思った通りのナミちゃんはヘラヘラとしてる。




「私は緊張するけど顔に出ないタイプだな〜」



「あー、確かに、和樹くんは?」



ななちゃんのその言葉に頷いてから、無言で楽器を片付けてる和樹くんに聞く。



「俺は緊張なんてしませんよ。」




「は?何言って……って、今からお腹痛くなってきた……」



反論しようとした舞ちゃんだが、腹痛に襲われてしまった。



「え、大丈夫?ちょっと、和樹くん、舞ちゃんになんてことしてくれてるのよ!」



ななちゃんがなぜか舞ちゃんの背中をさすりながら、和樹くんを責める。



「え?俺悪くな……」




「あー、私も緊張してきたかも。」




最後のコンクールだと思うと緊張してしまう私。



そしてそんな私に和樹くんは教えてくれた。




「あ、緊張しないためにはリラックス五割、緊張五割がちょうどいいらしいです。俺はリラックス9割だからこんなですが……」




「なんで和樹くん偉そうなのよ!」



そしてそんな和樹くんにナミちゃんがそう叫ぶ。



「は?だっていま結菜先輩が!」




「結菜先輩悪くないから!」



お腹痛い舞ちゃんまで参戦する。



「ってか、舞ちゃん叫ばない!お腹痛いんでしょう⁉︎」



ななちゃんは舞ちゃんに静止の声をかける。



「ななこそ舞ちゃんに向かって叫ばないほうがいいよ!舞ちゃん一応病人だから!」



そしてななちゃんに伝えるナミちゃん。




「一応って何⁉︎普通に痛いよ⁉︎」




そして反論する。




「先輩、とりあえずリラックス。」



「敬語」




「リラックスしましょうね!!」





こうやってずっとやり取りをしていたときー


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