【完】サックスパートの日常
「…なにおまえ、最高っ!面白いね!」
クラリネットパートリーダーが舞ちゃんのことを気に入りました。
「結菜先輩、さっき貸してあげたペンを返してください。」
と、そこで和樹くん登場。
「あ、和樹くん、いいところに。舞ちゃん慰めてあげて。」
「絶対嫌です。それよりペン。」
するとナミちゃんは苦笑した。
「もしかしてさっき落としたペンって和樹くんから貸してもらったのじゃ…」
ナミちゃんの言葉にギョッとする和樹くん。
「ねぇ先輩。俺が貸したペン落としたんですね?十秒だけ貸して。と言っておいてまるまる4時間借りていたペンを落としたんですか?」
和樹くんがそう迫ってきて、クラリネットの子の背中に隠れる。
「ほぅ、キミも面白いね。」
和樹くんが何かしたわけでもないのに笑い出すクラリネットパートリーダー。
「とりあえずそのまるまる4時間使っときながら落としたペンを返してください。」
「ぷっ…お前最高!かわいすぎ!」
和樹くんの剣幕ですらかわいいようにみえるクラリネットパートリーダーは重症だろう。
「和樹くんが、かわいい…?」
「ありえない…」
「趣味悪くないですか…」
「そこうるさいっ!」
「和樹くんもうるさいよ。」
やっと笑いが収まったのかクラリネットパートリーダーは息を切らしながら言った。
「お前ら最高!本当、サックス大好きだわ!!!」