初夏…君を想う季節
ついでにお出かけ
「もうこんな時間だ。よければ昼ごはんを一緒にどうだろう?」

「あ、はい是非。」

「じゃぁ今日は学食じゃなくて、近くのイタリアンへ行こう。
パスタが美味しいんだよ。」

「はいっ。楽しみです。」

「申し訳ないが先に1回のロビーへ降りていてくれ。準備するから。」

「はい、わかりました。それじゃ、後で。失礼します。」

十分が経とうとする頃、先生がエレベーターから降りてきた。

「ごめん、待たせてしまったね。」

「………。」

「桂くん?大丈夫か?具合でも…」

「い、いえ大丈夫です。行きましょう。」

見とれてしまったなど言えるわけはなかった。
スーツもよく似合うと思っていたが、私服は見たことがなかった。
その先生が今、Vネックのシャツにデニムという
シンプルながら妙な色気のある出で立ちで隣を歩いているのだ。

(デ、デート…みたい。いやいや、そんなこと勝手に思っちゃ…
にしても似合うなぁ。大人の色気…か?)
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