Happiness
晴『海斗くん…だっけ?そんなとこで何してるの?』
海『あ!結愛の主治医の先生ですよね!?』
晴『あぁ…そうだよ』
海『……ちょっと聞いてもいいですか?』
俺に聞きたいこと?
疑問に思いながら隣のベンチに腰掛ける。
海『先生、やっぱり結愛の病気は治らないんですか?』
晴『…なぜそう思う?』
海『結愛の体調はどんどん悪くなっていく…。見ているのが辛いんです』
晴『たしかに結愛ちゃんの病気は治る可能性が極めて低い。でも彼女は治す為に闘っている。それを1番そばで支えてあげるのが君の役目じゃないのか?』
海『そう思っていました。でも…俺には重荷なんです。俺は普通の生活がしたいんです』
何言ってんだコイツ…
晴『病気の結愛ちゃんと一緒だと、普通の生活は出来ないのか?』
海『俺は子供もたくさん欲しいし、奥さんになる人には元気でいてほしい。でも、結愛と一緒にいてもそれは叶わない…』
我慢の限界だ…
俺は立ち上がった。
晴『病気の子が普通じゃないと言うなら、病気だから一緒にいたくないと言うなら…お前が結愛ちゃんと付き合う資格なんてない!』
海『え……』
晴『必死に闘っている結愛ちゃんに失礼だと思わないのか?そんな中途半端な覚悟なら、そばで支えるなんて言うな!!』
海『………先生みたいな人なら、結愛を幸せにしてあげられるかもしれないですね…』
晴『は?』
なんでそうなるんだ。。
海『ありがとうございます。俺、もう行きますね?』