Happiness
何も分からないまま、俺は結愛ちゃんの病室の前まで来た。
晴『ふぅ〜…』
コンコン…
部屋に入ると結愛ちゃんは天井を見つめていた。
俺が近付いても、視線を向けてくれない。
晴『……結愛ちゃん?』
やっと目を向けてくれる。
晴『ごめんね、回診の時間だから診察させてね?』
小さく頷くその顔は、とても悲しげで力がなく、心が傷んだ。
晴『辛いな…ごめんな…』
すると、結愛ちゃんは驚いたような顔をした。
そして、ベッド脇にあった紙とペンに手を伸ばした。