きみがいた。
出会い

眩しい太陽の光。
ヒソヒソ耳打ち合う声と、痛いくらいに感じる視線。


中学の入学式には似つかわしくない、綺麗に脱色された金髪の巻き髪に気合の入ったばっちりメイク。捲り上げられたスカートに真新しいルーズソックス。


別に目立ちたがりなわけじゃない。
ただ自分のしたいことを好きなようにしたいだけ。
小さい頃から、ママの化粧品に手つけてみたりとか髪の毛染めてみたりなんかはしていたし、それが少し派手になっただけ。

中学では、3つの小学校から集まるようになるんだけど、新しい友達はできなそうだ……。



なんて思っていたけど。


「ねぇねぇ!名前なんてーの?あたし及川李奈!○○小から来たんだよね〜?似たもの感じて声かけちゃった〜!」



……いた。

しかも、あたしなんかよりずっと派手だ。脱色された髪にいくつものカラフルなメッシュが入っている。メイクもかなり派手で、2枚づけされたつけまつげにコテコテのグロス。スカートなんてもうパンツが見えそう。



「……あたしは大崎美空。李奈ちゃん?だっけか?仲良くしてね。」
「美空ねっ♪ちゃんはなし〜!李奈でいいからぁ〜♪てか、クラス表もう見に行った?」


そういえば……クラスのことなんて全く頭になかった。


「まだ見に行ってなかった!」
「んじゃ見にいこっ!同クラなれたらいいなぁ〜♪」


玄関前につくとそれぞれのクラス表が貼り出されていた。

…………あたしの名前は……。


「あっ3組だぁ!美空、おんなじだよぉ〜!!」
「ほんとだ!よかったぁ!!」


2人で会話に華を咲かせながら教室に向かうとすでにみんな席についていた。
あたしたちが教室についてすぐ、担任と思わしき男が入ってきた。

「おいお前らはやく席につけ〜!これから入学式となるがその前にいくつか話があるのでしっかり聞くように。」


クラスを見回すと、赤髪やら金髪がチラホラ。あたしみたいなやつ、けっこういるんだ。
名前順のためたまたま席が前後になった莉奈が振り向いて話しかけてきた。

「なんか担任ハズレっぽくな〜い?

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