いつだって僕らは
あたしはそう言ってまた空を眺める。
一羽の鳥が空を駆け抜ける。あんなにも自由に飛べたなら、どれだけ爽快的な気分になるんだろう。鳥はなんであんなにも早く飛んでいるのだろう。逢いたいという気持ちがそうさせているの?

「確かに素敵だ。でも柚維は、よく飽きないなあ。俺には空の良さが柚維ほどには分からないみたいだ」

そう言いながらも、隣にいる友達の藤谷は空を眺めている。
見事に、あたしも藤谷も授業を聞いていない。

「遠くの人とも繋がっていられる気がするでしょう?」
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