いつだって僕らは

「ああ、ごめん、そんなに怒らないでよ〜」

なんだか女々しく藤谷は謝る。本当に、男らしくない奴なんだから。

「教えるなら、ちゃんと許可とってよ」

一時間目の授業の用意をしながら、あたしは呆れたように言った。

「ごめん、ごめんな」

何か変だった。いつもならこんなに謝ってくるような事、ないのに。

「別に、そんなに謝らなくて良いよ・・・」
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