Rainbow~七色の虹に願いを込めて~




「あと10秒…。」

「え?
10、9、8、7、6、5、4、3、2…」


「もう!!!蓮ってばひとのことバカにしてんでしょ。」


急いで必死になって飲物を飲みほす奏楽。
食べるのが遅い、飲むのも遅い。
話すことが好き。
そしてムキになると、少し子供っぽくなる。
事務所に入って奏楽と二人でユニットを組むことになって、結構いろんなことを知ったな。
俺の相方が奏楽でよかった。


「え、どうしたの?
蓮、僕の顔になんかついてるかな?」

「え、いや。
別に。」

「だって今ずっとこっち見てたからさ。
え?
何なんかついてる?」

「いいから、もう飲み終わったみたいだな。
よし、帰るぞ。」

「え、蓮の家ってそっちの方なんだ。
僕の家と同じ方向だね。」

「そっか。
奏楽の家もそっちの方なの?」

「うん、僕はこっちの方。」

「ふーん。俺こっちだからさ。
じゃぁな。」

「うん、また明日!」







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