Rainbow~七色の虹に願いを込めて~




「でも最近ずいぶんと仕事が多いですね。
ありがたいことですけど…」


「そうね。
でもデビューイベントに向けて少しずつ歌とダンスのレッスンもしていかないとね。」




奏楽とマネージャーが二人で今後のことについて話している中で俺は飲物を飲んでいた。
二人はこれからのことについて真面目に考えている。
それなのに、それなのに、俺は…。
俺はずっと違うことを考えていた。
これからについての不安。
これからこのままやっていけるかな。
奏楽より全然芸能界について知らないし。
奏楽より全然いいことしゃべれないし。
奏楽より全然うまく歌えないし。
何に関しても奏楽と比べてしまう自分にも嫌だった。
それに最近、学校に行ってもしっかりと勉強できている気がしない。
今日だって学校休んでるし。
まぁ仕方のないことなんだけど、ちょっといろいろと考えてしまう。



「蓮。
どうかした?」

「いや、別に…」

「神楽坂くん、ちょっと話があるんだけど。」








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