Rainbow~七色の虹に願いを込めて~
「初めまして。
いつも姉がお世話になってますって言ったらわかるかな?
弟の佐藤奏楽です。」
え?
弟??
真衣ちゃんの?
「えー!!!」
「ごめん、美波。
別に黙ってるつもりじゃなかったんだ。
でもまさか、蓮とユニット組むことになるなんて思わないし。
どんどんデビューして人気になっていくから、ますます言いづらくなっちゃって。」
「いつかちゃんとご挨拶しなくちゃとは思っていたんです。
まさかこんな形でのあいさつなんて…
すごく残念です。」
奏楽くんってあの奏楽君?
覚えてる。
昔真衣ちゃんと遊んでた時にすごく泣いてた男の子。
真衣ちゃんが遊ぶ時にいつもくっついてきて、甘えん坊だった男の子。
ってことは…
「あたしたちずっと昔から出会ってたってことだよね?』
「そうですね。
でも僕小学生になってからGEAMのプロダクションに入ったのでそれっきり会わなくなりましたからね。
覚えてなくても無理はないと思います。」