Rainbow~七色の虹に願いを込めて~
「美波、俺さ…
この世界を…」
美波を失うくらいなら、俺は…。
この決断を選ぶ。
この世界に入ろうと思えたのは美波が背中を押してくれたから。
こんな思いをするなら、俺は。
元の生活に戻るってことを選ぶんだ。
今ならまだ間に合う。
これ以上続けていたら戻れなくなる。
そんな時だった。
「マネージャーこれ、どういうことですか。
僕たち何も聞いてないですよ。
マネージャー、蓮には?!
蓮には言ってるんですか!!!」
ドアの外。
つまり下の階から奏楽の声が聞こえる。
その声は普段の奏楽から考えることもできないほどの声の大きさ。
そして迫力だった。