Rainbow~七色の虹に願いを込めて~
そのあとの授業はあっという間だった。
久しぶりに会ったとき、何を話そうかと必死で考えていたらあっという間に放課後になってしまった。
でも、なんでわざわざ屋上なんだよ。
別にいつもみたいに教室に迎えにいくのに。
そう思いながらも俺は屋上へ向かった。
「まだいないのか。」
屋上にはまだ美波が来ていなくて。
俺は少し寝っ転がった。
空はきれいだな。
こうしてると、あのころを思い出す。
小さいころも美波とよくこうして空を見上げてた。
あの時は雨があがったばかりで。
空には大きな虹がかかってた。
「あのころは楽しかったな。」
純粋に楽しかった。
何も考えずに無我夢中に遊ぶだけの毎日。
なんであんなに楽しかったんだろうって少し笑いそうになる。