瞬間と君

空と主人 五章

空 [回想]


そこには手から血を流して倒れている
御主人の姿があった


急いでかけより恐る恐る触れる

「冷たい・・・・」


肌は青白く既に死後硬直が始まっていた


初めての悲哀感に襲われた僕は遂に意識を手放してしまった


気がつくと僕は自分の部屋のベッドで寝ていた


一瞬夢ではないのかと思ったが違うと思い直す


時計を見ると気を失った日から2日過ぎていた


急いで廊下に出ると丁度そこにいた使用人が


「ずっと寝込んで居られましたね。そういえば明日、蒼世さんのお葬式が行われるそうです」


彼女の目は赤くなっていた



















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