瞬間と君

空と主人 六章

空 [回想]

そして御主人のお葬式があった

親族の他にもマスコミ、会社の関係者など沢山の人達がいた

ほとんどの人が目から透明の水をこぼし、また目を赤くしていた

でも僕はそうならなかった

それは僕がロボットだからだろう

そのまま無事、葬式は終わった

そして時は過ぎて新たに問題が起こった

御主人の財産相続の話だ
部屋で見つかった遺書にはなんと僕に全ての遺産を相続すると書いてあった

しかし元々僕の事を気に入らない遺族達はこのことに文句を並べた

「なんであんな家族でもないロボットなんかに財産を全部もってかれなきゃなんないのよ」

「あいつさえいなけりゃ俺たちのものだったのに」

「本当に目障りだ」

それでも僕は我慢した。
財産なんて要らないからただ御主人との思い出が詰まったこの屋敷にいたかったのだ

しかしそうもいかなかった











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