瞬間と君
帰ろう
美海side★
「その後、僕は何年か放浪していて今の御主人であるあなたに出会いました」
そんな悲しい過去が空にあっただなんて想像もしていなかった
だって今日会った時、あんなに笑顔だったんだから
私は彼になんと声をかけたらいいのか分からなかった
こんな過去を聞いた後に
『悲しい過去があったんだね』
なんてただの同情の相槌は打てなかった
「暗い話だったのでなんだか疲れてしまいましたね、もう日も暮れてきましたし遅くならないうちに帰りましょうか」
そう言って立ち上がり当たり前のように私の手を引き、立たせてくれる空
『うん、帰ろう』
私はやっぱりそれしか言えなかった
「その後、僕は何年か放浪していて今の御主人であるあなたに出会いました」
そんな悲しい過去が空にあっただなんて想像もしていなかった
だって今日会った時、あんなに笑顔だったんだから
私は彼になんと声をかけたらいいのか分からなかった
こんな過去を聞いた後に
『悲しい過去があったんだね』
なんてただの同情の相槌は打てなかった
「暗い話だったのでなんだか疲れてしまいましたね、もう日も暮れてきましたし遅くならないうちに帰りましょうか」
そう言って立ち上がり当たり前のように私の手を引き、立たせてくれる空
『うん、帰ろう』
私はやっぱりそれしか言えなかった