浮気彼氏と甘々幼なじみと私【完】



コイツ……荒椙竜は私の友達だった……


ある日、いつも通り有紀と帰ってた。




その翌日。



竜が私を呼び出して人通りの少ない廊下へ行った。



そしたらいきなり殴られた。






「なんで!有紀と二人でイチャイチャしながら帰ってんだよ!」






そう言われたのだ。


まぁ、そう言われても、




は?今ごろ何言ってんの?




くらいにしか思わなかった。





けれど、それからは毎日殴られ続けた。



それと同時に私を心配してくれる有紀を前から恋愛感情で好きだったが、もっと好きになっていった。





でもある日、いつも通り殴られ続けその帰りに急に視界が歪んで私は倒れた。




そして目を開けると両親と有紀がいたんだ。




でも、そのときの私は



「誰ですか?」




と言ったんだ。





まぁ、日々のストレスから精神的ダメージが多く、記憶喪失になってしまった。





それは中2の話だった。




だから、今まであった過去の記憶は一切ない。



ただ、有紀との関係はまあまあ詳しく知ってた。



有紀の記憶を取り戻してあげたいっ!とお母さんが言って竜に関すること以外全て話したからだ。


そんなお母さんの思いに負けて有紀も記憶を取り戻すために色々なことを話してくれた。




そのおかげで有紀が一番誰よりも大切な人だということはわかった。




でも、今わかったよ、

有紀は私の初恋の人

だったんだね……





「竜、今更もう友達になんてなりたくないよ」





「ああ、それはわかってる。
あれから俺も反省したんだ……

ただ、さ記憶喪失だって聞いて
記憶を取り戻そうとしたんだ……

今日会ったのは偶然だけど」




「なんで、そんなことしようと思ったの?
貴方に得なんてないとおもうけど……」




「あの頃さ、萌のこと好きだったんだよ

だからお前に俺が勝手に嫉妬してるってーのにそれを萌に暴力として返したんだ
だから、萌のこと好きだからわかったんだ

お前は有紀が好きなんだって……」




「竜……

ごめんね、気づいてあげられなくて........」




竜……ごめん私、気づいてあげられなくて竜が酷い人だって決めつけて

確かに、竜は酷いことをした。
けど、私はただ私をストレス発散道具にしか思われてないと思ってた。


ごめん……竜




「ごめん……本当に反省してるんだ……

じゃあな!」





「うん……じゃあね、竜」




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