サンドリヨンに憧れて
夢と現実
シンデレラ・・・子供の頃よく読んでもらったお話。

私もいつかシンデレラのような王子様が迎えにきてくれる・・・

なんて・・・夢みたいな話を本気に思っていた幼い頃。

年齢を重ね、現実がいたーいほどわかってきた20代・・・

その現実をかみしめ女2人がバーのカウンターで飲んでいた。

「あー今日も1日終わった・・・」

「ほんま・・きょうの仕事・・きつかったー・・」

「だって明日から夏季休暇やもん。みんな気合入ってたやん・・」

「休日出勤なんて絶対嫌やもんな・・」

「私も久しぶりに気合い入れて仕事したわ。おかげで今夜はゆっくり飲める・・」

「香澄ごめんな・・もうちょっとで帰らなあかんねん・・」

「はいはい・・愛しの彼が待ってるもんなー。それで、今回は何処へ?」

「ずっと秀明の家におるよ。何処に行っても人が多いし・・海とか行く気になれへんし・・
行ったとしても・・近所かな?」

「それじゃ・・そのへんの夫婦と変わらんやん・・もう早く結婚すればええのに・・」

「秀明がはっきりしてくれたらね・・・あんたも人のこと言ってんと、
見つけや。立川のこと見返すんやろ?」

「あーあ、何処かにいませんかねー私のガラスの靴を拾ってくれる王子様は・・・」

「まだそんなこと言ってるの?シンデレラじゃあるまいし・・」

「ほんま、子供の頃思っていた夢は・・・夢やった・・・」

「もっと現実見なさい」

「この長期休みで出会えへんかな・・・ええ男に・・・」

笑いながらグラスに残ったお酒を飲んだ。

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