サンドリヨンに憧れて
次の日起きると彼はぐっすり私の隣で眠っていた。

昨日の夜の激しさが私の身体のあちこちに痛みと跡を残していた。

「あ・・結構付いてる・・」身体中に数々の跡が残っていた。

「背中や胸元が広く開いた服は無理やわ・・・」

クローゼットに置いて帰った服でブラウスを見つけそれに着替えた。

彼の寝顔をじっと見ていると、ゆっくりと目が開き・・

私を引っ張り深いキスを落としてきた・・・

これじゃまずいと思い慌てて離れて彼に言った。

「ほら・・会社へ行かないと・・遅れますよ・・」

「もう・・嫌や・・香澄とおる・・」

「あかん・・課長がそんなことでどうすんの?」

「嘘・・冗談や・・今朝は会議やから・・ちょっとシャワー浴びてくる」

上半身裸で部屋を出ていき、そのまま2階のシャワーへと行った。

急いで朝食を準備してできた頃には、スーツ姿の決まった彼が

いつもと違うメガネで降りてきた。

「あれ?そのメガネ・・」

「新しいの買ってん・・どうや?」

「似合ってる・・・そのほうが・・かっこいいかも・・」

「じゃ・・俺・・もてるかな?」

「孝男さん・・・ええ度胸してんな」

「え?冗談や・・・俺も香澄だけや・・」

朝から甘いメッセージと頬にキスをされて顔を赤くしながら朝食を済ませ

彼と今日も電車で仲よく通勤した。
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