サンドリヨンに憧れて
仕事をしていると社内メールが届いた。

開けてみると立川からだった。

この間に資料に不備があったので、資料室まできてください。

資料室・・・課長に鍵を借りないといけない場所だった。

何かあったら課長が来てくれると思い、借りて資料室にむかった。

鍵を開けて中に入り探していると、立川が入ってきた。

「香澄・・」

「あ・・ごめんなさい・・この資料でええんかな・・」

「あ・・これでええ・・それと・・」

「何?」

「俺・・やっぱり・・まだお前が忘れられへんねん・・」

「何言ってんの?そっちが変わったやんか・・それに彼女・・妊娠してん
ねんやろ?」

「それ・・嘘やったんや・・それで喧嘩して・・・今はちょっと距離が・・
でも身内はこの事はしらん・・だから・・俺・・」

「・・・立川さん・・よく考えて・・あなたが結婚を決めたんでしょ。
彼女はきっと不安なんよ。それで嘘までついて・・元カノが私って知ってるし
ちゃんと話あって・・彼女を幸せにしてあげて・・」

「香澄・・・」

「ちょっと!立川さん!」

ギュッと私を抱きしめた時にドアが開いた・・・

驚いてドアの方を見ると・・・課長が立っていた。

「何やってんねん・・」

「課長・・」

「課長・・これは!」

「香澄・・出て行っとけ・・」

その声は今まで聞いたことのない声だった。
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