サンドリヨンに憧れて
「え?破った?」

「今後個人的に会わないという約束や。まさか資料室に二人でおるとはな・・」

「それは仕事で過去の資料が入ったので・・」

「立川・・呼びだす為に仕掛けたことやろ?」

「・・・そうです。申し訳ありませんでした」

「課長・・私も何も考えずに行動したことは謝ります・・でもさっきの
こと以外は何もありませんので・・わかってください」

「・・・わかってる・・今後こんなことがあれば・・俺も考える・・」

「横山・・今日は早退してくれ・・」

「え?でも仕事は・・」

「俺が引き継ぐ・・庄司・・止めてくれてありがとうな・・」

「いいえ・・課長もよく我慢しましたね」

「会議があるから・・先に行く・・後は頼んだ」

先に出て行ってしまった。

「立川・・お前・・もういい加減諦めろや・・」

「・・そやな・・・あんな怒った課長マジでヤバかった・・」

「え?」

「・・俺が遅かったら・・・殴られてたな」

「嘘・・・」

「横山・・仕事は俺が引き継ぐ・・行こう・・」

「うん・・」

立川を残して二人で出て行った。

庄司にデーターを渡して、藍子に玄関まで送ってもらい、気分が悪いので

帰ると言って早退した。

家にいても気が落ち着かないのでカフェでお茶をして帰ろうとした時

優大に声を掛けられた。

「何、早退してんねん」

「優大・・・」
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