サンドリヨンに憧れて
薄っすらと目を開けると私を抱きしめたまま彼は静かに寝息をたてていた。

昨日の行為を思い出して急に恥ずかしくなり彼の胸の中に顔を隠すと

少し掠れた声が頭の上から聞こえた・・

「起きたんか・・」

「うん・・・」

「まだ・・早い・・寝とけ」

そっと私の頭を撫でていた。

「でも・・朝やし・・」

「きっと起き上がられへんと思う・・・」

「そんなことないって・・」

起き上がってみると下半身に鈍い痛みと違和感があった。

「え?・・・」

「だから・・・壊すって言ったやろ?」

「・・・壊れたかも」

「それとももう一回して・・もどしたろか?」

「けっ!結構です」

「香澄・・・お風呂に入れたるから・・待っとけな・・」

優しく頭を撫でて彼は部屋を出ていった。

「こんな経験・・・初めてかも・・・」

彼のつけた胸元の赤い後を触れてぽつっと言っていた。

歩けない私を少し笑いながら下まで連れていき、お風呂でしばらく一緒に過ごし

すこしずつ感覚を取り戻していった。

結局これでいいのか?という疑問を持ちながらお風呂をでて

もう一回ちゃんと話をしようと思いながら着替えて先にリビングへ行った。
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