サンドリヨンに憧れて
食事を済ませて昨日のまだ記憶に残るソファーに座った。

「孝男さん・・話が・・」

「ん?」

「・・・社長に・・昨日言ったこと・・」

「社長って・・まぁ親父や兄貴やけど・・後・・彼女にも・・」

「挨拶に来たときに彼女が俺に言った。変な心配かけてごめんなさいって
それと彼女にも申し訳ないって言ってた。久保にも謝罪の電話を入れたらしい。
それで、俺もこの際やから香澄の話をして、今後のことを親父たちに言った。」

「どういうふうに?」

「結婚を考えて一緒に住むって・・」

「それで・・・社・長・・は・」

「今度香澄を呼び出すって・・嘘や・・今度一度会いたいから連れてこいって」

「あ~・・こんな私ならあかんかも・・・」

「あほ・・あのマスターの娘やぞ。忘れてへんか?親父同士仲がええこと」

「そうやった・・・」

「それと・・・立川と山田のこと・・やけど」

「あっ・・はい・・」

「立川・・騙されてたらしいな・・彼女に・・・」

「そう聞きました・・」

「でも結婚はすると俺に言ってきた。香澄にはもう手をだしませんってな・・」

「・・わかりました」

「後は・・・山田や・・」

「優大・・ですか?」

「あいつは・・・俺がちゃんと話をつける・・香澄黙ってみてろ」

「はい・・」

嫌なことにならないことを心のなかで祈った。
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