サンドリヨンに憧れて
広いお風呂に浸かりながら考えていた・・・

伸也にバレてしまった・・・ということは、この連休中にみんなに知られて

しまう・・・藍子と庄司に連絡を入れたほうがいいかもしれない・・・

後は・・・婚約者の新田さん・・取引先の令嬢だけど、うちの会社で働いていたし・・

私が元カノっていうことも知っているし・・何よりあの子の連絡網が凄い・・。

「厄介な2人にバレたかも・・・」

天井をみながら大きなため息をついてしまった。

上がろうと湯船から上がると、扉の向こうから声が聞こえた。

「香澄!黒田さんから電話」

「あ!そこで待っててください」

扉を少し開けて手を伸ばし課長からスマホを受け取った。

「隠さんでもええのに・・・」渡した後ぼそっと言った。

「藍子?どうしたん?」

「香澄・・・立川のあほ・・あんたらの情報流したで」

「うそ!」驚いてお風呂のドアを開けて出てしまった。

目の前に課長が立っていたことも忘れて・・・。

「秀明のスマホにメールが届いてん・・その内容が・・拙い」

「は?!それどういう意味よ!」

いきなり出てきた私を見て課長が驚き、慌ててバスタオルを私の身体に巻いてくれた。

「課長が悪く言われてる。香澄が仕方なくつきあってるって・・
まぁそんなこと信じる奴はおらへんけど・・それがろくでもないことに
なっても困るやろ」

「このことって・・孝男さんには?」

「そこにおるなら替わって、秀明が話するって・・」

そこで目があって、今とんでもない状態で話をしていることに気づいた。

あ・・・見られてる・・・やってしまった・・・
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