サンドリヨンに憧れて
「じゃ・・・また連休明けに・・」

やっと電話が終わった・・・私はドキドキした気持ちを隠すように立ちあがった。

「香澄?・・」

「孝男さん・・今夜は別で寝ませんか?私ならこのソファーでいいですから・・」

「あかん・・・」立ちあがり私の手を繋いで2階に上がっていった。

寝室に入り、綺麗に整えられたベットの上に座った。

「香澄・・そんなに俺と寝るのが嫌か?」

「違うんです・・・あの・・」言いづらくて下を向いてしまった。

一緒に寝たらドキドキして寝れませんなんて恥ずかしくて言えない・・。

「わかった・・この間寝ぼけたからか?」

「あ・・それもあります・・」すっかり忘れていた・・朝のことを・・

「でも俺は大歓迎やけど・・・」

「あの・・・笑わないでくださいね・・・ドキドキして・・寝れないんです」

恥ずかしいけど顔を見て伝えた。

「え・・・?」

笑う所かきょとんとした顔で私を見ていた。

「もう・・勘弁してください・・」また俯いてしまった。

「可愛いな・・香澄って」私の肩をそっと抱いてくれた。

「香澄・・顔上げて・・」

「嫌です・・」

「じゃ・・」私の顔を両手で上げた・・・

「俺は・・香澄と一緒に寝たほうが熟睡できるねんけど・・・」

「え・・・」

「目・・瞑って・・・」

閉じた後・・私の唇にそっと触れ離れた・・・軽いキスだった・・。
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