サンドリヨンに憧れて
どれぐらい眠ったのかはわからなかったが、目を開けると

私の顔の目の前に彼の寝顔があった。

かすかに聞こえる寝息と綺麗な寝顔・・・思わず触れてしまった。

「ん・・どうした・・」

「あ・・ごめんなさい・・起こして・・・」

ゆっくりと目を開ける仕草がものすごく色っぽくてドキッとした。

「俺のこと・・襲う気か?」

「できひんわ・・」

「俺はもっと触れていたいねんけど・・・」

私の腰からお尻へとゆっくりと手が触れ始めた・・・

その動きを阻止しようと手で止めたが、遅かった。

その流れのまま私の身体は彼の腕の中でたくさんの愛情を注いでもらい

身も心もすっかり彼のものだと思った・・・。

所々に着いた赤い跡が私にそう思わせた。

「もう朝やな・・・」

「うん・・・」

「今日はゆっくり寝ような・・」

「うん・・・」

裸のまま抱きあいそのまま眠った・・・

ずっと長く感じていた夜がこんなにも短く思えたのは

久しぶりだった。






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