サンドリヨンに憧れて
「有給とって行くっていってたな」

「うん・・」

「俺も一緒に行ってええか?」

「孝男さん・・・課長は休めないでしょ」

「香澄の誕生日の頃なら・・・あの案件も終わってるし・・」

「無理はしないでください・・そこはいつでも行けますから・・・」

「まぁ・・一応考えといてくれ・・」

「はい・・」

「じゃ・・また香澄とお昼寝でもしようかな・・・」

「孝男さん・・一人でどうぞ・・」

「あかん・・香澄がおったらゆっくり寝られるし・・」

「それじゃ・・添い寝ならいいですよ」

「えーそれだけか?」

「はい。それだけです」

「まぁええか・・後で・・」ぼそっと言った独り言が聞こえてしまった。

「孝男さん・・いらんことしたら・・怒りますよ」

「・・わかった」

そのままベットに入り暫くすると・・・本当に寝てしまった。

最近仕事が半端なく忙しかったから疲れが出たのかもしれない。

暫く彼の寝顔を見ながら私も身体を休めた。

なんだか贅沢な時間を過ごしているように感じながら

彼が起きるまでじっと待っていた。
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