サンドリヨンに憧れて
寝てから1時間・・・そろそろ起きようとした時、彼が私の腕を掴んだ。

「・・・行くな・・」

驚いて見てみると彼は寝ていた。

「寝言か・・・」

やさしく手を離してベットのシーツの上に置き私はベットから降りた。

「さてと・・・連絡しておかんと・・」

スマホを持って1階に降りて、リビングで連絡を入れた。

「はい・・」

「あ・・母さん・・」

「香澄!どないしたん?」

「あんな・・・言いにくい事やねんけど・・」

「何?男絡み?」

「うん・・」

「何、久しぶりに恋ばな?」

伸也の一件から課長のことまですべて話をした。

「香澄・・・加藤さんって・・うちのお客さんよ」

「え!嘘!」

「結構常連さん・・お兄さんとよく来てるわ」

「え・・じゃ・・父さんも知ってる?」

「もちろん・・」

「で、あんたどこまでの関係なん?」

「・・・それが・・・」

「え・・まさか・・・もうやった?」

「母さん・・露骨すぎる・・娘にはっきり言うかな・・・」

「そんなん気にしな。母さんの若い頃なんかそれが日常茶飯事やったから」

「はいはい・・よく聞いたバブルの話やね」
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