サンドリヨンに憧れて
「行先はナビに入れたから・・そのまま走って・・」

「あ・・はい・・」

緊張しながらアクセルを踏んだ。

ナビの支持通り高速に乗り、行先は神戸方面になっていた。

「孝男さん・・何処いくの?」

「ええとこ・・・」

途中で高速を降りて山のほうへ向かって走っていった。

もしかしてこの方向なら・・・あの温泉?かな・・・

考えながら走っていると途中でコンビニを見つけた。

「孝男さん・・止まっていい?」

「どうした?」

「ちょっと休憩させて・・緊張して・・慣れない車はしんどい・・」

「そうやな・・」

コンビニで降りて、コーヒーを買い今度は交代してもらった。

「後もうすぐやから・・・」

やっぱり孝男さんの運転のほうがいい・・・

そう思いながらコーヒーを飲み外の景色を見ていた。

やっぱり思っていた通り・・・温泉が見えてきた。

今まで何度か泊りにきたことがあったが、孝男さんの車が止まった所は

見たこと無い建物だった。

立派な門構え・・純和風の旅館だった。

奥へ歩いていくと着物を着た女性が玄関の前で待っていた。

「加藤様・・お待ちしておりました・・」

「お世話になります・・」

中へ入っていく孝男さんの後を入っていった。
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