恋、物語り


「あ、あの。初めまして。
直接のご挨拶が遅くなりすみません。
お…いえ、僕は小林と申します。
アヤさんとお付き合いさせてもらってます。
宜しくお願い致します。」


私より少し背の高い彼の顔を見上げる。
耳まで真っ赤にして、少し汗をかきながらも
父に挨拶してくれている彼の姿に正直ドキドキしてしまった。



「え…あ、噂は聞いてます。
アヤの父です。
あの…よ、良かったらウチで夕飯でも食べていきませんか?」


何を言い出すのかと思った。
小林くんより動揺している父が突拍子もないことを言ったとしか思えなかった。



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