うちの所長は妖怪さん
『━━次は何して遊ぶ?』
『遊ぶ?』
『遊ぶ?』
と、所長の服を引っ張る三つ子達。
「いや…俺、もうそろそろ行かねぇと…」
と、私の方へ視線を送ってくる所長。
「…なぜ、私の方を見るんですか…」
「助け…」
「嫌です」
と、所長の訴えをあっさりと切り捨てる私。
「もう少し時間ありますし…」
腕時計を見ると、まだ八時前。
あと二時間もあれば、全て回れるはずだ。
「まぁ、少なくともあと一時間は遊べますね」
『華ねーちゃん、優しい』
『優しい』
『優しい…?』
…ん?
最後の疑問形が引っかかったが、気のせいだろう。
「て、てめぇ…」
「ほらほら、怪にーちゃんまだ遊んでくれるって!!行っておいで」
『『『やった』』』
「チクショー!!覚えてろっ!!」
━━そんなこんなで、一時間がたった。