誰よりも大切なひとだから。
告白すると親友の優希に宣言したことを思い出す。
バレンタインの日が勝負だから。
あと20日を切っている。
優希とラインをすれば、ちゃんと告白するように、と仕向けてくれる。
私の気持ちがブレないために。
ほんと、優希には頭が上がんないな。
ラインするたびに、うん、気持ちだけは伝えようって思わせてくれる。
……なんて考えながら、長野くんを見つめていると。
黙り込んだ私を怪訝に見つめ返された。
「お互い、頑張ろうね」
沈黙の理由をごまかすようにそう言うと、彼は力強く頷いた。