誰よりも大切なひとだから。



*.**.**.*


〈告白しないの?彩さん〉


優希はいつもストレートだ。
まっすぐ言葉を投げかけられる。


〈うーん……^^;〉


この3日間、長野くんについて、優希にラインで聞いてもらってた。


そのおかげで、彼が好きだということを自覚した。


その想いがどれほど強くて、どれほど深いものかまでは、分からなかったけれど。


〈告白しなきゃ、現実は何もかわらないで〉


〈……それは、わかってるけど……〉


〈変えたくないの?現実〉


現実を変えたくないか?
……そんなの、わかんない。


現実を変える必要あるの?


……たとえ、変えなくても、私は充分すぎるほど、充実してる気がする。


友達がいて、家族がいて。
勉強だってできるし。


何不自由なく暮らしている。


それでもう充分すぎる気がする。


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