誰よりも大切なひとだから。
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「明けましておめでとう!みんなー!会いたかったぞ!!」
無駄にテンションが高いこの人は、お決まりの東先生である。
「もう、冬休みとか、暇すぎて暇すぎて!生徒に会われへんとか、拷問や!!寂しすぎて、おっちゃん死んでまう!夏休みも冬休みも春休みも要らん!!!」
「先生ー!休みないのは、困る」
東先生の言葉にクラス中がブーイングである。
そのブーイングの嵐など、東先生は涼しい顔で聞き流している。
冬休み、よっぽど、暇だったんだろう。
東先生。
休みの間に、何回私のスマホと家の電話に電話がかかってきたことか……。
「さーて。新年も始まったことやし、席替えしよか」
「おー!しよしよ!!この席いやや!」
「えー!しやんでいい!俺後ろで充分」
東先生の言葉に、一番前に座る男子は賛成し、一番後ろに座る男子は反対した。
私からしたら、反対だ。
長野くんと離れ離れは勘弁して!
「はい、じゃ。新井と伊澤ジャンケンして、どっちから選ぶか決めろ」
私の本音なんて、知るはずなく、東先生はさっさと席替えを進めようとする。