キミ色の夏
3 キミとの花火大会


………

……




そして、あっという間に夏休み。



「うぅ……なんか緊張する……」



今日は花火大会。


花火が上がるのは当然 夜だけど、

会場では朝から出店が出ているらしい。


だから私と柚希くんは早めに待ち合わせをして会場に向かうことにした。


待ち合わせの時間は10時で、場所は駅前。

……で、今は9時30分。


少し……っていうか、かなり早く着いちゃった。



「私の服、変じゃないかな……」



今日はシンプルな白のシャツにジーンズ、スニーカーという格好。

私は女の子らしい服は全然持っていなくて、

着やすさ動きやすさ重視の物ばかりを着ている。


スカートなんて制服のスカート以外は持っていないし、

穿くのは常にジーンズで、足元も常にスニーカー。


自分にとっては当たり前の格好だけど、

もうちょっと違うのを選んで着てくればよかったかもしれない……。

と、駅前に居る人たちを見ながら思っていた。



「……みんな、綺麗だなぁ……」



駅前にはたくさんの人が居て、これからみんな花火大会に行くらしい。

なんで花火大会に行くのがわかったかというと……女の子の浴衣率がメチャクチャ高いから。


花火大会といったら浴衣っ!! だもんね。


< 26 / 144 >

この作品をシェア

pagetop