キミ色の夏


初めて喋った時、

私は好きな歌手のホームページを見ていた。


剛くんは



『その人のこと好きなの?』



って声をかけてきて、私が頷くと



『俺も好きっ!!』



って笑って、私の隣に座りながら色々と話しかけてきた。



私は平凡な普通の高校生だけど、

剛くんはすっごくカッコよくて素敵な人。


だから初めは話しかけられたことに凄くビックリしたけど……、



『今日からお前のこと『トッコ』って呼ぶなっ。 その方がスゲー可愛いじゃんっ?』



……そう言って無邪気に笑った顔が可愛くて、

その顔を見てたら自然と胸が高鳴って、


『可愛い』って言ってくれたことが、ただただ純粋に嬉しかった。


そのあと私たちは段々と仲良くなっていって、

私は当たり前のように剛くんのことを好きになった。


カッコイイし、頭がいいし、好きな音楽のジャンルが一緒で、喋ってると凄く楽しい。

無邪気な顔が可愛くて、私がそれを指摘すると



『可愛くねーしっ』



って頬っぺたを膨らますのが、また可愛かった。


私はあっという間に惹かれたし、

剛くんが私を見て笑ってくれることが凄く凄く嬉しかった。




そんなこんなで、私たちは2年生になった。


同じクラスになるように祈ってたけど、残念ながらまた別のクラス……。


でも放課後は一緒に過ごせる。

二人で笑い合うことが出来る。


それが嬉しいし幸せで、これからも一緒の時間が続けばいいなって思ってた時に、

私は剛くんに告白された。


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