キミ色の夏
「どうして剛くんのこと……も、もしかして瑞希くんって私と同じ高校だった……!?」
「ううん、違うよ。 俺と杉田は同じ中学出身なんだ」
「あ……そ、そうなんだ……」
瑞希くんって剛くんと同じ中学出身だったんだ。
え、じゃあ……当然 柚希くんとも同じだったってことだよね?
柚希くんは1つ上だから、学年は違うけど……。
「兄貴に聞いたけど、柳井は杉田と付き合ってたんだってね」
「あ……うん……」
他のみんなから少しだけ離れた瑞希くんと一緒に、私も移動する。
姪っ子ちゃんを中心に笑ってるみんなを見つめながら、瑞希くんは静かに言った。
「杉田のことはさっさと忘れなよ?」
「ん……ありがとう、大丈夫だよ」
「あんまり大丈夫って顔には見えないけど」
「そ、そんなことないよっ……私、もう全然平気だからっ……」
と言いながらも、頭の中には剛くんの顔が浮かぶ。