一途な彼と不器用彼女①
蒼依「陸ごめんなさい。
陸の気持ちには答えられない。
ごめんなさい。」
それに私には優兎斗がいるから。
優兎斗と誓ったから…。
だからごめんなさい。
陸「ああ。別にいい。
これからお前を惚れさせるから。
だからそんな顔するな。」
そして頭を撫でてくる陸。
ドキっ!
よくそんなキザな事言えるよね。
私男慣れしてないからそんな事しないでほしいわ。
ってかさっきから気になっていたけど有紗ちゃんってどこかで聞いたことある。
───
「蒼依ちゃーん!
今日お兄ちゃんがお見舞いに来てくれるんだ!」
「蒼依ちゃんここの桜きれいだよ!」
「蒼依ちゃん私が死んだらお兄ちゃんをお願いねー!
お兄ちゃんああ見えて弱虫だから!」
「蒼...依...ちゃ...あり...が...とう...。」
───
っ!?
ねえあなたは誰?
“蒼依ちゃん__生きててよかった”
あ...あ...有紗ちゃん...。
そっかこの声は有紗ちゃんだったんだ。
ってことは有紗ちゃんは陸の妹?
“有紗のねお兄ちゃん陸って言うんだ!!”
そっか...じゃあ私が陸と出会ったのも有紗ちゃんのお蔭だったんだ...。
だって有紗ちゃんにお兄ちゃんの事お願いって言われたから。
じゃあ有紗ちゃんはアイツに出会ったかな...?
ってそれよりも...
蒼依「ねぇ今思ったんだけど。
梨絵になにか頼まれたから私のところに来たのじゃないの?」
なんか頼まれたから来たんじゃないの?
陸「あ、そうだった。」
陸ってなにか抜けてるよね。
忘れやすいのかしら?
陸「あのな梨絵がお前を...「...ふぁー...あれ...?...ママ...。」」
蒼依「あ、優依おはよ。」
優依「ママらいじょうぶぅー?」
蒼依「んー?何が?」
優依「ママのぉーからだぁー!」
あ、優依は私の持病を心配しているのね。
娘に心配されるのってなんかやだわ。